8月16日。
作曲家・まついえつこさんの1stアルバム発売記念&バースデーライブに足を運びました。会場は渋谷のライブハウス<Take off 7>。
まついえつこさんは、東映戦隊シリーズの音楽チームの一員として、TVのクレジットには名前は出ないものの、Extra曲(レギュラーの音楽とは別に特定のエピソードやシーンのために作られる曲)の作曲や挿入曲のアレンジ、コーラスなどを担当している新進の作曲家。東京音楽大学在学中の作品『爆竜戦隊アバレンジャー』(2003)から関わっていて、私も当時から親しくさせていただいてます。
最近では、絵描き歌CDつき絵本の絵描き歌の作詞・作曲・歌を手がけたり、10月公開予定の映画『バトルキャッツ! THE BATTLE CAT!』の音楽と主題歌(作曲・歌)を担当するなど、活躍めざましいっ。
彼女の作った曲は戦隊シリーズの音楽集でも聴くことができます(こちらはちゃんとクレジットあり)。
そんなまついえつこさんの1stソロアルバム「茨城名物ロックンロール」が16日にリリースされました。
これは戦隊シリーズなどの映像作品の曲ではなく、彼女が作詞・作曲し自ら歌ったオリジナル曲10曲を収録したアルバム。故郷・茨城への想い、そして歌への想いがいっぱい詰まった1枚です。
そして、発売日の8月16日は彼女の誕生日でもある!ということで、「アルバム発売記念&バースデーライブ」となったわけです。
実は仮歌やコーラスの仕事などもしている彼女。歌も本格的なのです。
そしてそして、彼女にはほかの作曲家や歌手にはない強みがあるのでした。
それは幅広い興味と趣味。特に落語とブルース・リーと特撮は得意分野。この趣味を生かして、お笑いあり!ヌンチャクあり!特撮ネタあり!のステージを展開してくれます。会場はずーっと笑いと拍手に包まれてました。
アルバムタイトルになっている「茨城名物ロックンロール」からスタート。「ラーメンはましょう」「未来はいつもおとずれる」とオリジナル曲を続けたあと、特技の琵琶をとりあげて、「祇園精舎」とオリジナルアレンジの「磯節」「薩摩琵琶JAZZ KIMIGAYO」を披露。琵琶が弾けるというのも、彼女のセールスポイントなのです。
休憩後の再登場時には、出演者と観客が「ハッピーバースデー」で誕生日を祝う一幕も。
後半はカバー曲もまじえてバラエティに富んだステージ。大好きなおばあちゃんへの感謝をこめた「ばあちゃんの唄」を鍵盤弾き語りで。これ、ちょっと泣きそうになります。
がらっと雰囲気が変わって、「ヒーロー&ヒロインメドレー」。「キューティーハニー」「魔法戦隊マジレンジャー」をさっそうと歌い、バンド演奏の「燃えよドラゴン」をバックにヌンチャクを振って喝采を浴びます。続いて、映画『バトルキャッツ! THE BATTLE CAT!』の主題歌「絶対無敵バトルキャッツ!」を琵琶の演奏つきで披露。
そのあとの「旅愁」もよかった。『暗闇仕留人』の主題歌です。ちゃんと「るーるー」のコーラスつき。必殺主題歌の中でも屈指の人気曲で、私も大好き。じーんとしました。
オリジナル曲に戻って、茨城への郷愁いっぱいの「それがいがっぺ いばらきは」、落語をネタにしたにぎやかな「覇亜怒六区座浅草」で締め。アンコールでは「
茨城名物ロックンロール」をもう一度歌って客席も盛り上がりました。
作曲が本業の彼女にとって、ライブは大好きな歌を歌う場所であると同時に、ファンと直接触れ合える大切な時間になっていると思います。
プロの歌手のような洗練されたステージではないかもしれないし、アイドルのようなきらびやかな華やかさはないかもしれない。でも、音楽が好きで好きで、歌うことが楽しくてたまらないという気持ちが、伝わってきます。そして、未完成でも先が見えなくても、とにかく進もうとうパワー。それは、まついえつこの「いま」しか作りえない時間で、その「いま」を共有したくて、客席のファンは足を運んでくるんでしょうね。
あきらめないでいれば、きっと、未来はやってくるよね。
そう信じたくなるステージでした。
◎絵描き歌CDつき絵本「こぶたのジャスミン キリンさんにキス」

◎絵描き歌CDつき絵本「こぐまのクッキー 大きくなりたい!」

◎「茨城名物ロックンロール」

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