新宿スペース・ゼロで公演中のミュージカル『DEAR BOYS』を観ました。
音楽を担当しているのが『ナースエンジェルりりかSOS』『少女革命ウテナ』の光宗信吉さん。光宗さんに取材した折に、ご招待いただいたのです。
バスケットボールを題材にした少年コミックのミュージカル化ですが、カテゴリとしては、ミュージカル『テニスの王子様』と同じ系統です。女性向けの…、美少年ミュージカルとでもいうのかな…。
なので、ちょっと緊張して観にいったのでした。
客席は99%女性。
でも、みなさん、わりと静かに観覧してます。視線は熱いけど。もっと黄色い声援が飛んでるのかと思ってました…。
舞台は、なかなか面白い。びっくりするのは、本物のボールを使ってステージ上でバスケットボールを実演してることです。『テニプリ』はテニスシーンでも本物のボールは使わず、光が舞ってるだけですが(観たことないので伝聞です)、さすがにバスケットだとボールを使わないわけにはいかなかったのだとか。
そのため、役者陣は歌や芝居・ダンスのみならず、バスケットボールの特訓も受けたそうです。ステージ上でドリブルしたり、パスを回したり、シュートを打ったりしてるのを見てると、「客席にボールが飛んでこないか」とハラハラ。そんな場面が一度もなかったのに感心しました。
物語は、部員が足りなくてろくに活動できてないバスケットボール部に転校生が入部し、少年たちがふたたびバスケットへの情熱を取り戻していく…という正統派青春スポーツものです。ライバル校のコーチ・下條薫がエキセントリックな役どころで、実にいい味出してます。
女性キャストは、美人コーチと美少女マネージャの2人だけ。でも、恋愛もようは一切なし(笑)。ひたすら男の子がかっこいいステージなのです。
ミュージカルは久しぶりという光宗さんの音楽は、すばらしい出来です。壮大な序曲。ゲームのシーンではビートを効かせた高揚感いっぱいの音楽。少年たちの友情を表す感動の曲。そして、歌の数々。ドリブルの音を模したサウンドでリズムを表現する工夫も面白い。
少女ものが多い印象の光宗さんですが、『遊戯王』のようなアクション系の作品もあるんです。光宗さんらしい流麗な旋律に激しいリズムが加わって、さわやかで躍動感にあふれたサウンドを聴かせてくれます。
「そういえば光宗さんにスポーツものってなかったなぁ。意外とハマってる!」
そんなことを思いながら2時間余りを楽しみました。
この路線、ぜひアニメでもやってほしい。
そして、『テニプリ』に続いて、ミュージカル『DEAR BOYS』も第2弾、3弾と続いていくことを祈ってますよ。
<2008/1/17追記>
Live CD出るそうです!