2009年02月21日

2月20日 minimums Live 〜冬の空〜

 2月20日、南青山のMANDALAで開催されたminimumsのライブに足を運びました。

 「冬の空」と題された今回のライブですが、隠しテーマは「スペイン」。ラテン風味たっぷりの熱いライブになりました。

 1曲目は「冬」にちなんで、ピアソラの「ブエノサイレスの冬」。
 2曲目も冬のイメージの濃い、ビートルズの「ノルウェーの森」。タールという中東の楽器やエクタールというインドの一弦打楽器をフィーチャーしたアレンジが斬新。山下由紀子さんのパーカッションは目でも楽しめます。
 つづいて、村松崇継さんの曲「アコー」と「彼方の光」。「彼方の光」は村松さんのアルバム「Piano Sings」にも収録されています。
 ショパンの「幻想即興曲」のminimums風アレンジをはさんで、1st setラストはドミニカ出身のジャズ・ピアニスト、ミシェル・カミロ作の「Caribe」。マリンバとパーカッションの強烈なかけあいで白熱のプレイになりました。

 2ndはminimumsオリジナルの「Baile」から。
 2曲目がミシェル・カミロとフラメンコ・ギターの名手、トマティートのアルバム「スペイン」より「LA VACILONA」。もう、会場はすっかりラテンの雰囲気です。
 3曲目はバッハをマリンバとパーカッションにアレンジした「小フーガ ト短調」。原曲と印象の異なる新しい曲に生まれ変わってます。
 次の「Reel  Around the Sun」は、アイリッシュダンスとケルト音楽が融合したミュージカル「リバーダンス」からの曲。「リバーダンス」はminimumsが好んで取り上げる作品です。ボーランというアイルランドの太鼓やアイリッシュダンスのリズムを取り入れて、ケルト風味を出しつつもパーカッシブなアレンジ。3人が奏でるリズムが複雑にからみながら、大きなうねりを作りだしていく。興奮の1曲でした。
 ラストはやはり、村松崇継さんの「紙について思う僕のいくつかのこと」。そしてアンコールには、ずばりチック・コリアの「スペイン」で締め。

 寒い冬の夜を熱くするライブでしたね。

 昨年はDVD発売にドラマ音楽への進出など大活躍だったminimums。今年も進化するminimumsを楽しみにしています。


<セットリスト>

1st set

  1. ブエノサイレスの冬 (ピアソラ)
  2. ノルウェーの森 (ジョン・レノン&ポール・マッカートニー)
  3. アコー (村松崇継)
  4. 彼方の光 (村松崇継)
  5. 幻想即興曲 (ショパン)
  6. Caribe (ミシェロ・カミロ)

2nd set

  1. Baile 〜情熱の踊り〜 (minimums)
  2. LA VACILONA (ミシェル・カミロ&トマティート)
  3. 小フーガ ト短調 (バッハ)
  4. Reel Around the Sun (ビル・ウィーラン「リヴァーダンス」より)
  5. 紙について思う僕のいくつかのこと (村松崇継)

アンコール

  • スペイン (チック・コリア)
posted by 腹巻猫 at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ライブ/コンサート

2009年02月20日

村松崇継待望のソロ・アルバム「Piano Sings」

 ほんとうにいい曲書くなぁ。
 村松さんのソロアルバム「Piano Sings」を聴いて、しみじみそう思いました。

 2月18日に発売された村松崇継ソロアルバム「Piano Sings」。メジャーレーベル(東芝EMI)からの初のソロアルバム・リリースです。全曲の作編曲とピアノ演奏を村松さんが手がけています。

 数々のドラマ、映画、アーチストへの楽曲提供などで活躍してきた村松さんですが、一般的な知名度は、まだ、いまひとつかもしれません。でも、プロのミュージシャンや業界内にファンが多い。「知る人ぞ知る」という作家です。でも、私は、村松崇継さんは将来日本の映像音楽界をしょって立つ存在になると思ってるのですよ。

 でも、そういう言い方は村松さんの本意ではないかもしれません。

 職業音楽家として売れっ子になり、忙しくなるにつれ、自分本来の音楽を見失いかけている。「このままでは音楽家としてダメになるんじゃないか?」。仕事に追われる日々の中で、村松さんはそんなふうに感じたそうです。そして、自分本来の音楽をもう一度見つめなおそうと挑んだ意欲作がこのアルバムなのです。

 音楽仲間の信頼厚い村松さんだけに、参加ミュージシャンも豪華。ストリングスが篠崎正嗣グループ、パーカッションがminimumsの山下由紀子、ベースが齋藤順、二胡がジャー・パンファンというメンバー。齋藤さんは昨年の菅野祐悟コンサートにも出演されていましたね。

 収録曲は、村松さんが手がけた映像音楽作品とオリジナル曲。ドラマや映画の音楽が、ソロ・アルバムならではアレンジで生まれ変わっています。たとえば、「だんだんのテーマ」は村松さんのピアノソロで収録。「Magic Is Gone」はWOWOWのドラマ『君ののぞむ死に方』の主題歌を、新たな解釈でリアレンジしたもの。「魍魎の匣」は「人間ドラマ」という観点から映画のテーマ曲を新たに演奏したナンバーです。

 また、「命のうた」は、ドラマ『だんだん』の後期用の曲(だからサントラには収録されていない)。双子歌手としてデビューしたのぞみとめぐみがはじめて作るオリジナル曲という設定で書かれた、感動的な人生賛歌です。

 オリジナルもいい。1曲目に置かれた「DEPERTURE」は、村松さんが音楽家としての再出発の決意を込めた曲。躍動するピアノに、“飛翔”のメッセージが伝わります。村松さんの恋愛観(?)を表現した「No Other Love」は壮大なラテン曲。スリリングな「Feel The World」には環境破壊への警鐘の思いが込められています。コーラスや二胡がからむ「Asian Future」はエキゾティックでありながら、胸に染みる。そして、「真実の行方」は現代社会でがんばる人に捧げる応援の曲。それぞれに深いテーマがあり、アルバムの中でも刺激的なスパイスになっています。

 昨年末に開催された関係者向けコンベンションの席で、村松さんは「Piano Sings」について、こんなふうに語っていました。

「このアルバムは“ピアノを通して歌おうと”いうコンセプトで作りました。すべての曲に歌があり、各曲にメッセージが込められています。聴いてくださる方の応援歌になればうれしいです」

 村松さんのファンはもちろん、「村松崇継ってどんな作家?」という方にも、ぜひ聴いていただきたい1枚です。

 5月には、本アルバムの発売を記念して、福岡、広島、大阪、東京をめぐるコンサート・ツアーも行なわれます。都合のつく方は、ぜひ足を運んで、村松さんの生のピアノを聴いてみてください。


<収録曲リスト>

  1. Departure
  2. 誕生 (NHK『日本の、これから』2005年6月24日&25日放送「人口減少社会」番組内ドラマテーマ曲) 
  3. だんだんテーマ曲 (NHK連続テレビ小説『だんだん』テーマ曲 ピアノ・ソロ・ヴァージョン)
  4. The Magic Is Gone
  5. あなたがいるから (映画『誰も守ってくれない』主題歌 ピアノ・ソロ・ヴァージョン)
  6. 魍魎の匣 (映画『魍魎の匣』テーマ曲)
  7. Feel The World
  8. 彼方の光 (NHK土曜ドラマ『氷壁』主題歌 ピアノ・ソロ・ヴァージョン)
  9. Asian Future
  10. 命のうた (NHK連続テレビ小説『だんだん』挿入歌 ピアノ・ソロ・ヴァージョン)
  11. 真実の行方
  12. クライマーズ・ハイ (映画『クライマーズ・ハイ』テーマ曲 ピアノ・ソロ・ヴァージョン)


Piano Sings 村松崇継

 : Piano Sings

posted by 腹巻猫 at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | CD

2009年02月17日

月刊「Newtype」連載終了

 2004年4月号から続いてきた月刊「Newtype」(角川書店)の連載コラム、今発売中の3月号をもって終了することになりました。

 最初は「空想音楽探偵団」のタイトルで、2006年1月号からは「作曲家名鑑」、2008年5月号からは「劇伴(劇盤)最前線」とタイトルと内容を変えて書かせていただきました。
 延べ連載回数は60回。まる5年間でした。

 ずっとサントラにこだわってきたコラムでしたが、サントラの人気がいまひとつのこの時代、出番は終わったというところでしょうか。

 「ガンダム」「マクロス」「エヴァ」といった売れ筋ではなく、あまり注目されてない作品や作家を積極的に取り上げて、サントラの面白さ、楽しみ方を読者に知ってもらえたらと思って書いていましたね。

 はっ、だから人気なかったのかも…(^_^;

 800字に満たないコラムのために作曲家に取材に行ったりして、個人的にも楽んだ仕事でした。

 最後の1年は、サントラを取り上げる「劇伴最前線」とドラマCDを取り上げる「劇盤最前線」と、1ヶ月おきに交代に連載という形式でした。

 サントラ冬の時代の象徴でしょうか。

 最終回で取り上げたのは、「Yes! プリキュア5 GoGo!」。
 私の仕事です…。
 これで最後とは思ってなかったんですけど、記念になりました。

 私のささやかな連載で、「おすすめのサントラを聴いてみた」「サントラに注目するようになった」という人が一人でもいてくれたらうれしいです。

 またどこかでお目にかかりましょう〜

posted by 腹巻猫 at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事

2009年02月16日

冒険活劇音楽!「K-20 怪人二十面相・伝」

 昨年12月に公開され、現在もロングラン上映中の映画『K-20 怪人二十面相・伝」。特撮冒険活劇の快作です。

 もともと北村想の原作『怪人二十面相・伝』とその続編『青銅の魔人』を読んでいてファンだったので、『エコエコアザラク』の佐藤嗣麻子監督がどんな映画にしてくれるだろうと、楽しみにしていたのですね。そしたら、冒頭からびっくり! 「ス、スチームパンク・・・?」と絶句(心の中で)です。が、観ているうちに、心地よいトリップ感に包まれていきました。「これは怪人二十面相のために作られた“なんでもありの世界”なんだなぁ」と腑に落ちれば、あとはこのすばらしい虚構を楽しむだけです。

 日本でもこんな大冒険活劇が作れるのだと、うれしくなってしまう映画です。宮崎アニメっぽいところがありますが、それを実写で、生身の人間でやってしまえるのがスゴイ。

 音楽は佐藤直紀さん。スケールの大きいオーケストラ曲を提供しています。
 メインテーマは監督から2回リテイクされて、計3曲書いたそうです。採用されたのは2番目に書いた曲。「怪人二十面相」という題材から、もっとアンチヒーロー的な、ダニー・エルフマンの『バットマン』のテーマみたいな曲で来るかと思ったら、メジャーコードのマーチ。最初、ワーグナー風かとも思いましたが、聴き直してみるとそうでもない。もっと明るい、エルマー・バーンスタインに通じるような突き抜けた爽快感のある曲です。このテーマは、平吉の決意をあらわす「DETERMINATION」、二十面相が活躍する場面の「I AM K-20」に変奏されています。

 二転三転するサスペンスと活劇の連続の映画だけに、サントラも全曲聴きどころと言ってよい出来。ダイナミックな「TRAP AND MISUNDERSTANDING」をはじめ、重厚なミリタリー曲「MILTARY MARCH」、特撮好きにはたまらないSF的大じかけ登場場面の「TESLA TOWER」、ずばり“闘い”と題された「BATTLE」など、サスペンス曲、アクション曲にことかきません。なかでも、緊迫とともに盛り上がる情感を表現した「NEGOTIATION」は印象に残ります。

 ほっと一息つかせてくれるのが、佐藤直紀らしい繊細な旋律を持つ曲の数々。松たか子演じる葉子のテーマ「YOUKO」はジョン・ウィリアムズの「レイア姫のテーマ」を彷彿させる愛のテーマ。星空が目に浮かぶような「NIGHT WITH GLITTERING STARS」はロマンティックな場面で使用。そして、ホルンとピアノ、ストリングスのアンサンブルが未来への希望を歌う「ONE'S WAY」は、「これぞ佐藤直紀節」と呼びたくなる、心にぐっとくる音楽です。

 佐藤嗣麻子監督はメインテーマを決めたあとはほとんど音楽にはノータッチだったそうです。だから、この映画音楽には、佐藤直紀さんなりの音楽演出の考え方が反映されている。それは、映画の情感をリードするストレートな映像音楽。佐藤嗣麻子監督は佐藤直紀さんのことを「演出家」と評していますが、うなずける言葉です。

 ラストにはメインテーマがふたたび登場。「NEW WORLD」と題されています。ここにきて、このテーマは「新世界」をイメージしていたんだ、とわかる。その意味するところは、「この世界から見た希望の未来」であり、「われわれの世界から見たもうひとつの歴史の世界」でもあるのでしょう。二重の意味で、虚構の持つ力を象徴した曲だと思いました。

 ブックレットには佐藤嗣麻子監督の佐藤直紀さんへのメッセージと、佐藤直紀さんのコメントを収録。うれしい内容です。

 同じスタッフ・キャストで続編にも期待ですよ!

K-20 怪人二十面相・伝 オリジナル・サウンドトラック
 燃えるデザインのスリーブケース入り! インナージャケットは別デザインです。

 : K-20 怪人二十面相・伝 オリジナル・サウンドトラック

posted by 腹巻猫 at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | CD

2009年02月15日

2月11日 Project.R 1st ライブ!

 2月11日。渋谷O-Eastで開催されたProject.Rの1stライブに足を運びました。

 Project.Rは、『炎神戦隊ゴーオンジャー』のために結成された音楽ユニット。演奏のためのユニットであるだけでなく、楽曲づくりも含めた音楽スタッフ全体のユニットとして設定されています。だから、本編音楽の大橋恵さんも、選曲の宮葉さんも、コロムビアの八木ディレクターもProject.Rの一員。これまでにない試みでした。

 この日は、そのProject.Rがかかわったゴーオンジャーの歌を一挙に演奏しようという1stライブです。

 参加したアーチストは、主題歌の高橋秀幸さんはじめ、Project.Rの大石憲一郎さん、谷本貴義さん、Sister MAYOさん、岩崎貴文さん、高取ヒデアキさん、五條真由美さん、サイキックラバーのお二人(YOFFY&IMAJO)と、スペシャルゲストとして登場した、串田アキラさん、Mojoさん、宮内タカユキさんの総勢12人。

 会場は、1曲目の「炎神戦隊ゴーオンジャー」からノリノリでした。休憩なしの2時間のステージ。終始テンションは高く、炎神ラップに出ずっぱりのSister MAYOさんなんて踊りっぱなし。

 五條真由美さんが谷内さんと二人で歌う「テイクオフ!ゴーオンウィングス」が生で聴けたのも感動でした。

 串田さん、Mojoさん、宮内さんの3人は、『ゴーオンジャー』の持ち歌のロボソングを歌ったあと、それぞれの想い出深い戦隊ソングを歌唱。『太陽戦隊サンバルカン』『科学戦隊ダイナマン』『超電子バイオマン』。そして、この3人が登場したら、この歌を歌わなければ!という曲を3人で歌ってくれましたよ。オリジナルビデオ『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』のエンディング曲として渡辺宙明先生が作曲した「伝説」です。

 続いては戦隊ソングメドレーとなり、「忍風戦隊ハリケンジャー」「特捜戦隊デカレンジャー」「魔法戦隊マジレンジャー」「轟轟戦隊ボウケンジャー」「獣拳戦隊ゲキレンジャー」とオリジナル歌手で歌い継ぐ感涙の展開。

 ゴーオンジャーソングに戻って、最後は「炎神ファイナルラップ」で締め。アンコールは、サイキック・ラバーが歌う「侍戦隊シンケンジャー」。そして、最後は主題歌を全員でもう一度歌って終了です。

 これまでにも戦隊ソングライブはあったと思いますが、ひとつの番組だけでライブを開催するのは戦隊シリーズ史上はじめてのこと。Project.Rは今年も続くそうですので、最新作『侍戦隊シンケンジャー』も、音楽に注目して見守っていきたいと思います。

 お疲れさまでした!

炎神戦隊ゴーオンジャー全曲集 ソンググランプリ

 : 炎神戦隊ゴーオンジャー全曲集 ソンググランプリ

侍戦隊シンケンジャー 主題歌 [限定版 秘伝動画からくり箱入り]

 : 侍戦隊シンケンジャー 主題歌

posted by 腹巻猫 at 13:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ライブ/コンサート