11月18日、六本木STB139スイートベイジルで開催された、スパニッシュ・コネクションのライブに足を運びました。
スパニッシュ・コネクションはこの10月からスタートしたNHK連続人形劇『新・三銃士』の音楽を担当しているユニット。スパニッシュの名のとおり、スペイン音楽をベースにした音楽ユニットです。オリジナル・メンバーは、フラメンコ・ギターの伊藤芳輝、タブラの吉見征樹、ヴァイオリンの平松加奈の3人。ライブでは、さらにウッドベースとパーカッション、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが加わり、厚みのある音を聴かせてくれました。
このライブは、『新・三銃士』のサウンドトラック・アルバム発売を記念してのステージ。フランスを舞台にした『三銃士』の音楽にスペイン? と一瞬疑問がよぎりましたが、番組が始まってみると、これがこの上なくハマっている。むしろ、この情熱的で官能的な音楽こそ、『三銃士』の世界にふさわしいのではないかと思えてきます。
ライブは2部構成で、第1部ではスパニッシュ・コネクションの本来のレパートリーであるスペイン音楽やオリジナル曲を披露。スパニッシュ・コネクションというユニットの自己紹介的導入でした。
そして、第2部は『新・三銃士』の音楽のみを取り上げた、サウンドトラック・ライブ。これがすばらしかった。小さい編成で、しかも情熱的なスペイン音楽ということで、生ならではのスリルと躍動感がたっぷり味わえるステージでした。
とりわけ楽しかったのは、サントラの中で、「ウッ」とか「ハッ」とか言っている謎の声の主がタブラの吉見征樹さんだとわかったこと。ステージではもちろん生声を披露してくれました。また、タブラとパーカッションのアドリブのかけあいや、平松加奈を含む弦楽器4人がそれぞれソロを取る場面など、CDでは聴けないパフォーマンスに会場も盛り上がります。サントラ盤に収録されていない曲も演奏されました。
スタジオ録音のCDも聴きごたえがありますが、こうやって生で聴くほうが、スパニッシュ・コネクションの音楽の本来の楽しみ方なのでしょうね。サウンドトラック・ファンのみならず、一般の音楽ファンにも楽しめる、充実したライブでした。まだまだ、CD未収録曲や新曲もあるようなので、ぜひ、第2弾、3弾のライブを期待したいです。
◎新・三銃士 オリジナル・サウンドトラック
NHK連続人形劇初のサウンドトラック・アルバム! 各キャラクターのテーマやメインテーマの変奏などがたっぷり収録されている。