1980年に放映されたウルトラシリーズ『ウルトラマン80』が、5月からCSのファミリー劇場で放映されます。それに合わせて、主演の長谷川初範が出演する特番も放送。そして、6月には初のDVD発売が予定されています。
『ウルトラマン80』のコンセプトは「ウルトラマン先生」。ウルトラマン80こと矢的猛が中学校教師と防衛隊(UGM)をかけもちしているという設定で、学園ドラマみたいに学校を舞台にしたドラマが展開するのが特徴でした。
それがSFっぽくないという声もありましたが、私は当時、『ウルトラマン80』の凝りに凝った特撮と学園ドラマっぽさに魅せられていました。「こんなウルトラマンがあるのか」と。特撮映像は当時最高水準のすばらしさで、毎回目が離せませんでした。人間の負の情念=マイナス・エネルギーが怪獣を生み出すという解釈にも感心しました。これは、現代にも通用する設定だと思います。
諸事情で「学校編」は明確な区切りをつけることなく1クールで終了し、2クール目から従来の路線に戻った「UGM編」がスタートするのですが、この路線変更は、『ウルトラマン80』ファンの長らくのひっかかりになっていたのです。それが、『ウルトラマンメビウス』(2006)のウルトラマン80登場回(第41話「思い出の先生」)でみごとに完結したのは感動でした。
30周年を記念したCS放映とDVD発売で、『80』の独特の味わいのあるドラマと特撮と音楽の魅力を多くの人に知ってもらえたらと思います。
『ウルトラマン80』は音楽もすばらしいのです。TALIZMANの主題歌と冬木透のBGM。どちらも、これまでにないウルトラサウンドを作ろうという気概を感じました。実は、まだ商品化されていないBGMもあるんですよ。完全版サウンドトラックほしいですね。
(2010.04.30追記)
あらためてきっちり調べてみたら、1996年発売の2枚組『ウルトラマン80 ミュージック・コレクション』(品切)で『ウルトラマン80』の正規BGMはすべて商品化されていました。混乱させてすみません…。この機会にぜひ再発を! いや、1曲1トラック仕様で新盤リリース望みます!!
(2010.06.11追記)
その後、「実はBGMリストにも載っていない未収録曲がある」という情報をコメントでいただきました。たびたび訂正してすみません。まだまだ『80』音楽コンプリートに向けてがんばる余地はありますね。
◎ウルトラマン80 DVD-BOX I
放映30年を経てついにDVD化! 6月25日発売。BOXIIは9月24日発売予定。
◎ウルトラサウンド殿堂シリーズ ウルトラマン80
代表曲をコンパクトにまとめたサウンドトラック盤。劇中には冬木透による『ザ・ウルトラマン』の曲も流用されている。
◎ウルトラマン80 テーマ音楽集
放映当時リリースされた音楽集の廉価復刻版。最終回に使われた挿入歌「心を燃やすあいつ」収録。