2012年04月16日

鮎川麻弥 Spring Special Live !! 2012

 4月8日、渋谷<JZ Brat>で開催された鮎川麻弥さんのライブ「鮎川麻弥 Spring Special Live !!」に足を運びました。
 桜の季節のJZ Bratでのライブは昨年に続き2回目。私は昨年は予約していたものの、急用のため行けませんでした。今年は当日昼まで四国にいて、羽田空港から駆けつけました。

 さすがジャズ・バーの名店として知られるJZ Brat、雰囲気も音響もすばらしい。今回のライブは生ピアノやウッドベースが活躍。粒立ちのよい音をバックに鮎川さんの歌声がシルキィに響きます。カクテルが似合う大人っぽい雰囲気のライブになりました。

 曲目は鮎川さんのオリジナルをメインに、鮎川さんが歌ったCMソングを紹介するコーナーや洋楽コーナー、アニメソング・コーナーなどをまじえて盛りだくさん。ふだんは歌唱者が知られることがないCMソングのコーナーが興味津々でした。洋楽コーナーでは、カーペンターズ、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストンのカヴァーを披露。鮎川さんの歌唱力を堪能できる極上の時間となりました。

 JZ Bratで「Z・刻をこえて」「風のノー・リプライ」などのアニメソングが聴けたのもうれしい体験。ポップスとして聴けるように作られた曲だけに違和感ありません。80年代のアニメソングは、旧来のアニメ主題歌を超えて新しいジャンルを生みだそうとする独特の勢いと情熱があったと思います。その熱が今も観客の心をとらえ、沸かしています。

 来年もまた同じ時期にこの場所で聴きたい。そんな風に思うライブでした。

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posted by 腹巻猫 at 00:08| ライブ/コンサート

2012年04月10日

劇場版「エースをねらえ!」主題歌、ついにCD化!

 3月28日に日本コロムビアから発売されたコンピレーションアルバム――『ガールズ イン テーマソングス Red』と『ガールズ イン テーマソングス Blue』の2タイトル、ユニークな切り口で貴重な楽曲をフォローした好企画です。

 コンセプトは女性歌手や女優、女性アイドルが歌ったアニメ・特撮ソングのコンピレーション。過去にもワーナーミュージック発売の『HIT TV ANIMATION 1』や、ポニーキャニオン発売の『女性アイドル主演ドラマ 本人歌唱主題歌スペシャル 〜「スケバン刑事」から「ポワトリン」まで〜』といった同じ趣向のアルバムはありましたが、今回は2枚組×2タイトルのボリュームで70年代から00年代まで幅広く集めたところに価値があります。

 なんといってもうれしかったのは、劇場版『エースをねらえ!』の主題歌「まぶしい季節に」「はるかな夢」の初CD化!
 公開当時のシングル盤以来、一度も復刻の機会に恵まれなかった曲です。アニメ史に残る名作の主題歌が聴けないなんて…、とずっと思っていました。悲願がかないました。『Red』に収録されています。
 『Red』ではほかにドラマ『セーラー服反逆同盟』から仙道敦子の「Don't Stop Lulluby」と山本理沙の「Lonely Lion」、アニメ『ピンクレディー物語 栄光の天使たち』でヤング・フレッシュが歌った主題歌をピンク・レディ―本人がカヴァーした「星から来た二人」「フレンズ」(ピンク・レディ― Ver.)などを収録。

 『Blue』のほうでは、出崎統監督の必殺の名作『おにいさまへ…』の主題歌「黄金の器 銀の器」「気まぐれな妖精」が収録されたのが快挙。当時のシングル盤以来の商品化ではないでしょうか。
 また、倉田まり子が歌った『ナイン』『ナイン2 恋人宣言』の楽曲も貴重。『ナイン』の曲はぜひ全曲復刻してほしいです。

 この商品、基本的にアニメ・特撮ソングファン向けと思うのですが、タワーレコードではアニメ・特撮コーナーにはなく、別フロアの「アイドル」の棚に置かれていました。ちょっと宣伝が行き届いてないのが惜しい。ナイスな企画なので、ぜひ多くの人に手に取っていただきたいです。

ガールズ・イン・テーマソングス Red
 詳しい収録内容はこちら

 :ガールズ・イン・テーマソングス Red

ガールズ・イン・テーマソングス Blue
 詳しい収録内容はこちら

 :ガールズ・イン・テーマソングス Blue

posted by 腹巻猫 at 00:52| CD

2012年04月09日

桐柊会による「ミラーマンコンチェルト」

 4月5日、上野東京文化会館小ホールで開催された「蒔田尚昊と冬木透の宇宙Vol.4」に足を運びました。

 桐朋学園高校の同級生で結成された<桐柊会>によるコンサート。 学級担任が蒔田尚昊=冬木透先生だったことから、蒔田尚昊と冬木透作品を演奏するコンサートを毎年開催しています。小編成ながら、毎回工夫を凝らした選曲とアレンジが魅力。今回はパーカッションが2人になり、さらにクラリネットが加わって、これまでより音の厚みが増しました。

 第1部が蒔田尚昊名義の純音楽作品。第2部が冬木透名義による映像音楽作品。
 さまざまに表情を変えるクラリネットの音色も効果的でしたが、私はティンパニのうまさに舌を巻きました。
 前回までは打楽器奏者が1人だったので、木琴、ヴァイブ、シンバル、小太鼓などをこなしながら、合間にティンパニを叩かないといけなかった。今回はティンパニだけで1人。新日本フィルの小島光さんの客演です。
 音の粒立ち、強弱、長さ、リズムなどさすがの技術で、アンサンブルをしっかりささえていました。
 ティンパニがベースラインを叩いているので、曲の骨格がびしっと決まっている。

 次回もこの編成でやってほしいなぁ。

 演目の中では「ミラーマン・コンチェルト」を楽しみにしていました。『ミラーマン』の楽曲をメドレー風につなげて協奏曲にアレンジしたものです。
 聴くのは10年前のアートスフィアのコンサート以来。パーカッションが活躍する曲だけに、今回の編成にもぴったりでした。現代音楽風の「インベーダー!」の緊迫感など、この編成ならではの聴きどころです。

 曲の合間には、冬木先生のトークコーナーも。高校の学級担任をやっていたころのエピソードが聞けたのが収穫でした。
 コンサートも4回目となって、構成も演出もだんだんこなれてきていますね。

 サプライズゲストには、ミラーマンとウルトラセブン(どちらも変身後)が登場して会場を沸かせました。ラストは冬木先生自らの指揮で「栄光への戦い(「交響詩 ザ☆ウルトラマン」より)」「ウルトラセブンの歌」を演奏して幕。冬木作品への愛に満ちた、あたたかいコンサートでした。

<set list>

第1部

  1. 【追悼演奏】トッカータ「ガラリヤの風かおる丘で」主のみことばについての黙想
  2. 牧水歌集 「なつかしき城山の鐘」「われ歌をうたえり」「ふるさとの尾鈴の山の」
            「白鳥はかなしからずや」「幾山河越えさり行かば」
  3. ピアノとオーケストラのための協奏的作品 ト長調
  4. 黙示録による幻想曲

第2部

  1. ミラーマンコンチェルト
     鏡の世界〜ミラーマンの唄〜SGMの唄〜インベーダー!〜明日に向かってジャンボフェニックス〜暗いミラーマン〜ミラーマンの唄(回想)〜戦え!ミラーマン
  2. 交響詩 ウルトラセブン
     第1楽章「ウルトラセブン」 第2楽章「怪獣出現」 第3楽章「ウルトラホーク発進」
     第4楽章「侵略者の魔手」 第5楽章「さよならウルトラセブン」

アンコール

  • 「栄光への戦い」(「交響詩 ザ☆ウルトラマン」より)
  • 「ウルトラセブンの歌」
posted by 腹巻猫 at 22:05| ライブ/コンサート

2012年04月04日

日高美子ライブ「ゆうきをだそう!」

 開催からしばらく経ってしまいましたが…、3月18日に開催された日高美子さんのライブ、暖かい心のこもったステキなひとときでした。

 「ゆうきをだそう!Live (頑張れ東日本)」と題された今回のライブ。タイトルからもわかるとおり、東日本への応援の気持ちをこめたライブです。ゲストにたいらいさおさんと筒井 巧さん。3人の絶妙のアンサンブルで、笑いと感動と驚きの詰まったライブとなりました。

 会場は柏 Studio WUU。都内からは常磐線で25分ほど。やや時間がかかりますが、品よく落ち着いたカフェという雰囲気のよい会場です。生楽器がきれいに聞こえる音響も心地よい。

 日高美子さんは、『それゆけ!レッドビッキーズ』主題歌「やがて青春」で登場。会場は一気に盛り上がりました。第1部では、夏原あきみち先生作曲の「ゆうきをだそう」を3人で、「森は蘇る」をソロで披露。今回のテーマにも沿った気持ちのこもった歌唱が心に響きます。
 カヴァー曲も印象的でした。たいらいさおさんとのギター弾き語りデュオで加藤登紀子の「あなたに捧げる歌」、ソロで岩崎宏美の「思秋期」。日高さんの一味違う面が聴けた選曲です。もともと日高さん、郷里の福岡で歌っているところをスカウトされたそうで、その頃はこういう歌を歌われていたのかもしれませんね。
 第2部では持ち歌「花咲くゴーグルピンク」(『大戦隊ゴーグルV』挿入歌)、「お元気ですかお父さん」(『燃えろアタック』ED)、そして、YouTubeでも評判になった「耳をすませてごらん」(ドラマ『藍より青く』主題歌。オリジナルは本多路津子さん)を歌唱。前回のライブよりも声の調子もよく、当時のままの歌声に表現力が加わって、昔の歌もより味わい深く聴くことができました。ライブならではのだいご味ですね。

 たいらいさおさんはギター弾き語りとアニメソング・メドレーで活躍。弾き語りでは自身の作曲による「愛は心に咲いている」が心に残りました。2部では『トライダーG7』『最強ロボ ダイオージャ』『銀河旋風ブライガー』『伝説巨神イデオン』とアニメソングの落ち歌を連続熱唱。もちろん会場は合いの手コーラス合唱で参加です。『トライダー』『ダイオージャ』ではオープニングだけでなくエンディング曲も聴けたのがうれしかった。

 筒井 巧さんは夏原あきみち作曲による音楽朗読劇を披露。群馬県の民話によるユーモラスな「へっぷり鬼」、雄大な草原が目に浮かぶ抒情的なモンゴル民話「白い馬のものがたり」。どちらもたくみな表現力・演技力でお客さんを引き込み、飽きさせません。終演後、夏原先生が筒井さんの朗読を絶賛し、「自由に再演してください」とおっしゃっていたので、これから全国各地で筒井さんの音楽朗読劇が聴けるようになるかも。
 筒井さんといえば、もちろん、自身が主演した『世界忍者戦ジライヤ』の主題歌も歌ってくれました。ジライヤのお面で乱入した日高さんも愉快でしたね。

 ライブの最後は、「ゆうきをだそう」を全員で。会場も参加しました。「勇気を出そう」という言葉はときに押しつけがましく、重く響くものですが、それを元気で軽快な歌に仕上げたところに夏原先生の工夫があります。もともとはミュージカルの中の1曲として作られた曲ですが、その曲が応援歌として歌われることに、夏原先生は「こういう形で曲が取り上げられ、新たな命を吹き込まれるのは、作曲者として望外のよろこび(大意)」とおっしゃっていました。

 ここで感動のうちに終わらないのが日高美子さんらしいところで…、アンコールは映画『Dr.スランプ アラレちゃん』から「めちゃんこRock'n Roll」。最高潮の盛り上がりのうちに終了となりました。

 日高さんはテンションも絶好調。はじけたり、じっくり聴かせたりというメリハリが効いています。持ち前の明るいキャラクターでライブを引っ張っていました。そして、なんといっても3人のチームワークのよさが印象に残りました。それぞれが個性的で、キャラが立っている。せひ、「日高美子一座」としてライブを続けてほしいです。

 さて、実は今回のライブで一番のサプライズは、牧美智子さんが出演されたことでした。牧美智子さんは刑事ドラマ『二人の事件簿』『新・二人の事件簿』の主題歌を歌った歌手で、婦警役で本編にも出演しています。現在は引退されているのですが、今回、日高さんのライブに特別に参加。日高さんと二人で牧さんのオリジナル曲「ふるさとの道」を歌ってくれました。
 生の牧美智子さんにお会いできて、歌声まで聴けるとは思いませんでした。感動です(感動のあまり、声もかけられませんでした…)。

 ライブのさらに詳しいようすは、日高さんのブログ(下記)で紹介されていますので、ぜひお読みください。牧美智子さんの写真も載っていますよ。

ゆうきをだそう!Live 本番一部だよ〜ん♪

「ゆうきをだそう!Live」二部が始まりますよ〜♪

↓牧美智子さんが歌う『二人の事件簿』『新・二人の事件簿』主題歌収録CD

刑事魂 ~ TV刑事ドラマソング・べスト

 :刑事魂 ~ TV刑事ドラマソング・べスト

posted by 腹巻猫 at 12:27| ライブ/コンサート